2010年12月27日月曜日

お気に入りのラーメン屋が

何年ぶりかであるお気に入りのラーメン屋にラーメンを食べに行った。
以前は愛想笑い一つ浮かべられない無愛想な店員や、日本語がしゃべれない中国人店員ばかりだったのに、新しく入った店員、やけに愛想が良い。店の内装が小奇麗になってるし、油汚れのこびりついたラミネート加工されたメニューは以前より綺麗になってる。でも人が前に比べて少ないし、全ての商品の金額があがってるし、無料だった替え玉も百円になってる。追加で頼めるトッピングの100円チャーシューもなくなったし、無料だった高菜のトッピングも新しく増えた800円の高菜ラーメンのせいでなくなった。一番安かった醤油ラーメンは550円から600円になってる。これはマズイと思って店から出ようとしたがさすがに失礼だろうと醤油ラーメンと同じ金額の塩ラーメンを頼んだ。

食べてみてガッカリだ。味が変わっている。例えるならそこいらのレジャースポットや観光地にあるようなラーメン屋のラーメンの味。なんでも女性客向けに味付けを変更したとか。女性客向けと言えば聞こえはいいが悪く言えばどこでも食べられる退屈な味付け。以前は料理を作る人間によって味にバラつきがあったり、普通の店に比べたら味付けが濃かった。自分はこの店のそういういい加減さが好きだった。

ここはメニューの値段の安さから店内には、替え玉や複数メニューを注文するような家族連れや男性の社会人や学生ばかりだった。酒を飲みながら油だらけのメニューをめくり、つまみにチャーシューを頼んだり、タバコをスパスパ吸いながら週刊紙片手に食事をするような男性客ばかりだったのだ。なのにどうして女性客向けに営業方針を切り替えたのかさっぱりわからない。店がある場所はカップルや女性客が訪れるようなレジャースポットでははない。ただのベッドタウンだ。仕事に疲れた男達が集まる憩いの場所が様変わりしてしまった。

店員に聞くと小声で教えてくれた。以前に比べて客は減ったと。当然だと思った。常連をばっさり切り捨ててまでして営業方針を変える意味がどこにあるのだろうか、と思った。またひとつお気に入りのラーメン屋が無くなってしまった。

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