久しぶりにThe SmithsのAskの歌詞を眺めていたら訳したくなったので訳しました。
The Smithsのモリッシーは世の中に溢れているラブソングなんかに馴染めない連中の逃げ場になったのだけれど決して救世主だなんてだいそれたものじゃないと思っている。弱者を救済する意思なんて彼には毛頭ないだろう。モリッシーは差別的な言動をとって叩かれることが多いようだが、独善的なナルシストという印象だ。そういう人間が他人を救おうとするだろうか?ないね。
このAskという歌の主役はシャイでやりたいことがあってもできない、内気で言いたいことも言えない男だ。この男は外国に住んでいる出っ歯の女性と文通をしているのだが、モリッシーはその男をからかっているとまではいかないが、自分たちは同類だとこの男に同情しているように見せかけて立ち位置を少し変えたところからものを言っている様に見える。お前がなにかしたくなったら相談してくれと言いつつ、真夏に家にこもり彼の地に住む女と文を交わすこの発展性がない男女の文通交流は愛だと言う。それが愛じゃなければ君たちはとっくに一緒になっているだろうし、それを可能にするのは爆弾のような危険なものだ、抜け駆けはよせ、と警告する。ジメジメとした歌詞だが、この曲は弱者のたまり場には丁度よい。この皮肉な歌詞には彼女のことが大好きだといちいち歌にしてまで惚気ける人間とか別れた彼女の思い出を歌うような人間がもつ暑苦しくてめんどくさい能動性がないからだ。この歌は一般的な愛とは無縁な人たちのためにある避暑地である。もちろんこの避暑地は立派なリゾート地ではない。湿度が高いせいで過ごしにくいので一般人は立ち寄らない。
Shyness is nice and shyness can stop you
From doing all the things in life you'd like to
シャイであることはいいことだ
シャイでいれば人生でやりたいことがあってもやめようって気になるだろ
So, if there's something you'd like to try
If there's something you'd like to try
Ask me, I won't say "NO" How could I?
だからもし何か挑戦してみようってなったら僕に聞いてくれ
「やめろ」なんていうはずないだろう?
Coyness is nice and coyness can stop you
From saying all the things in life you'd like to
内気な人間っていいよな
内気だったら言いたいことだって言わなくて済むし
So, if there's something you'd like to try
If there's something you'd like to try
Ask me, I won't say "NO" How could I?
だからもし何か挑戦してみようってなったら僕に聞いてくれ
「やめろ」なんていうはずないだろう?
Spending warm summer days indoors
Writing frightening verse
To a buck-toothed girl in Luxembourg
暑苦しい夏 家に籠もってルクセンブルクに住んでる出っ歯の少女に寒気がするような詩を書いてる
Ask me, ask me, ask me
Ask me, ask me, ask me
Because if it's not love
Then it's the bomb, the bomb, the bomb, the bomb, the bomb, the bomb, the bomb that will bring us together
僕に聞いてくれ 僕に聞いてくれよ
もしそれが愛じゃないっていうなら
それは爆弾だ 僕たちをつなぎ合わせる爆弾だよ
Nature is a language - can't you read?
Nature is a language - can't you read?
性質ってのは言葉だ 読めないのか?
気質ってのは言葉なんだよ わかってるはずだ