Larian StudiosのDivinity Original Sin2をクリアした。詳しいゲームシステムの解説などはWikiなどを読めばわかると思うので特に気になったところだけを感想として書きます。
今作はKickstarterで出資を受けて開発された前作Divinity Original Sin の続編。前作もよくできたゲームだったので評判になったが、そのために続編が発売されたようで。
前作と比べビジュアル面は非常に強化され、Dvinityシリーズに存在する種族エルフ、リザード、ドワーフが登場した。これらの種族は人間とは等身が違うため基本キャラクターモデルの使い回しができないはずだが、予算が潤沢にあるからこういうことができるのだろうなと思った。前作はこれらの種族は登場せず、ほぼ人間しかでてこなかったことを考えると贅沢な話だ。それでもこのゲームはインディーゲーム扱い。それでいて売上も良いというのだからすごい話だ。
基本的にゲームシステムは前作とあまり変わらないのだが、決定的に違ってくるのが、主人公が1人なところ。主人公のキャラメイクも前作とは違い、オリジナルキャラクターを自作するか、すでに用意されている6人のキャラクターを主人公として選択するかが選べる。ここでこだわるがあるならオリジナルキャラを自作するのもいいがそうするとすでにいるキャラクター独自のシナリオは楽しめなくなる。それとすでに用意されたキャラはシナリオでも声優がしゃべってくれるが、自作キャラはしゃべらない。自分は何週もゲームをするつもりはないしシナリオは多いほうがいいということで既存キャラクターを主人公に設定した。そして仲間にできるキャラクターは主人公を除くと残り3人。最初のマップで6人の既存キャラクターの中から3人を選んで仲間に加えることになると思うが、この3人のイベントはそのまま楽しめる。後々イベントはなくキャラクターボイスもない傭兵が雇える様になるが面白みがないので自分は既存キャラクターを3人追加しただけで、傭兵は仲間にはしなかった。
戦闘システムも前作は少し違っている。キャラクターは物理シールトド魔法シールド値を持っている防具を装備する仕組みになっている。いわゆる敵の攻撃によるダメージを軽減する防御力というものはなく、敵の物理攻撃を受ければ物理シールド値が減っていき、魔法攻撃をうければ魔法シールド値が減っていくようになっている。このシールドがゼロになった状態で物理攻撃や魔法攻撃を受けるとHPが減っていくようになり、更に、物理状態異常攻撃や魔法状態異常攻撃をうけると確定でステータス異常となるようになっている。
前作の状態異常攻撃は状態異常攻撃をするキャラが強ければ100%状態異常が通るような状態だった。ボスクラスの敵ですら、戦闘開始後すぐに麻痺させて行動を封じることができてしまっていた。このシステムは駄目だと自分も思っていたので、この点を改善するためのシールド制なんだろうなと思った。最初はとっつきにくいシステムだなとは思ったがシステムになれてくると悪くないシステムと感じるようになっていた。
ゲーム難易度はストーリーモード、エクスプローラーモード、クラシックモード、タクティカルモード、オナーモードとある。左から右にいくにつれて難易度があがっていく。オナーモードはタクティカルモードと難易度自体は同じだがセーブスロットが一つだけでキャラが死ぬとオートセーブがされる仕組みになっていてパーティーが全滅するとセーブデータが削除される仕様で、失敗してもやりなおしができないようになっている。自分は前作をタクティカル難易度でやっていたので今回もタクティカルでプレイした。
今作は前作に比べてゲームのボリュームがある。プレイする場所の数もイベントも数も非常に多い。イベントの区切りごとにプレイする場所が切り替わっていく仕組みだが、前の場所でしたことが後々のイベントに影響してくることもあるのでそのあたりの作り込みも丁寧にされていると思った。シナリオの文章量も膨大だ。なんてことないキャラクターもべらべらとしゃべりまくるためすべての文章に目を通すとなるとかなりの時間が必要になる。自分は英語のままプレイしたのだが、ファンタジーものの小説を呼んでいるような状態で文章を読むのに手間取った。やれるイベントはほぼクリアしたつもりだが、ゲームをクリアするまでに要した時間は200時間ほどかかってしまった。戦闘にかけた時間より文章を読むことに費やした時間のほうが長かったと思う。それだけ文章量が多い。
戦闘難易度は結構シビアでターン制のストラテジーゲームなためそれなりに時間はかかる。タクティカルでやったせいもあるが、いくつかの戦闘は手こずった。どの戦闘も時間がかかるのでやり直しとなった場合には結構時間がかかってはくるが、特にやり直した回数が多かった戦闘でも5回くらいだったと思う。それ以外の戦闘は1回、2回でクリアしていた。戦闘方法はかなり自由で、じっくりと戦略を練れば簡単に勝てるような戦闘が多いし、非アンデットキャラを即死させるアイテムがあったりと、いくつも抜け穴が用意されている。そういうものを見つけられさえすればどの戦闘も簡単にこなせるようになるはず。攻略サイトなどを見てしまえば簡単にゲームはクリアできてしまうだろう。最適な戦闘方法を探すのも楽しみの一つではあるので、そのあたりを試行錯誤するゲームではある。
ゲームのストーリーはソースという特殊能力を持った人間たちが迫害されている世界で、その能力にまつわるストーリーをすすめていく話。似ている話として思い浮かぶのはX-Menかな。詳しい話はゲームをプレイしてみて楽しんでもらいたいので言わないが、絶対的な悪や絶対的な善のようなものはなく、主人公たちの行動も本人たちの都合で決められる。登場人物は各々の正義に基づいて行動しており、ある人間の正義はある人間の悪で、ある人間の悪はある人間の正義、というような状況が続く。どう考えても悪行だろうと思う行動をとっているキャラでもそのキャラの話をしっかり聞けばなるほど一理あるという行動をとっている。こういう勧善懲悪ではないストーリー展開は前作もそうだった。現実にいる人間たちもそうなのだからゲームでも非勧善懲悪であったほうが良い。
とまあ細かく書くのはだるいのでかいつまんで気になったところだけを書きました。良いゲームではあるし、有志によって日本語化もされているよなので気になる人はプレイしてみてください。
最後にネタバレになるので未プレイの人は見ないほうがいいがこのゲームの登場人物Lohseに関するイベントで聞ける歌の動画とその歌詞を翻訳しておきます。Lohseは悪魔に取り憑かれているキャラという設定。この人にまつわるイベントは非常に面白いのでおすすめ。あるイベントをクリアするとこの曲をLohseが歌うのだが良い曲である。歌を歌っているのはLohseの声優の人。ゲームではこの曲は誰が作ったのかは知らないとLohseは言っていた。
Come to me, the night is dark
Come to me, the night is long
Sing for me, I'll sing along
Sing for me, oh sing for me
こっちに来てくれ 夜は暗い
こっちに来てくれ 夜は長い
私のために歌ってくれ 一緒に歌うよ
私のために歌ってくれ 私のために
Sway with me, we'll make them scream
Dance with me, we'll make them bleed
Sing for me, I'll sing along
Sing for me, oh sing for me
私と一緒に揺れてくれ あいつらが叫びだすように
私と一緒に踊ってくれ あいつらが血を吹き出すように
私のために歌ってくれ 一緒に歌うよ
私のために歌ってくれ 私のために
Listen, do you hear it
Listen, do you feel it
Listen, I'm calling you
聞け 聞こえているんだろう
聞け 感じているんだろう
聞け 私はお前のことを呼んでいるんだ
Listen, you do know me
Listen, swing and roll me
Listen, I'm calling you
聞け お前は私のことを知っているだろう
聞け 私のことを踊らせてみてくれ
聞け 私はお前のことを呼んでいるんだ
You hardly know (hardly know)
お前はほとんど知らない
Let's make them scream
あいつらに苦痛を与えてやろう
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