BuzzcocksのI Don't MindとEver Fallen in Love (With Someone You Shouldn't've)の和訳。
Buzzcocksの2曲の歌詞を和訳。パンク御三家といえばSex Pistols、DamnedときてClash。でもあいにく自分はこの御三家が大好きとは言えない。パンクという文化は、ファッションだとマルコム・マクラレンだとかヴィヴィアンウェストウッドだとか、思想面だと(思想といえるのかどうかw)ロイヤル批判とか無政府主義とか、なんかカッコイイとは思うのだが、御三家がそこまで好きじゃないのであのパンクの世界観に没頭してはいけないと感じてしまう。
そんな自分がどうにかかんとか初期のUKパンク好きを自称できるのはBuzzcocksがいるから。このバンドの有名曲はどれもポップでメロディアスだ。いわゆる反体制デカダンスの硬派な(?)パンクロックなイメージとかけ離れてるし、年代的にもUKパンクロックの第一世代からは少し外れてしまう。Buzzcocksが演奏する曲の音の感じは、いわゆる荒々しいガレージ・パンクな王道パンクスの連中のそれよりも、同時代にアメリカで活躍してたCheap TrickやThe Knockなんかのメロディアスで耳障り滑らか~なパワーポップな連中が演奏していた曲のそれに近い。(Pretendersなんかもこの感じのパンクバンドだ。)まあ硬派なパンクスからは、それパンクじゃねえから扱いされそうなバンドだってことです。でもこのバンドが好きなら初期パン好きな私、ということでいいですよねッ?!
とまあ時代は流れ、後にパンクはアンダーグラウンドで先鋭化していってそこからブライアン・イーノのNo New York連中や日本のFrictionなんかがでてきて更に更にWireやPILやTalking HeadsといったPost Punk ~ New Waveカルチャーへとつながっていくわけだけど、自分の中ではここからの流れ(No New Yorkから)が本物のパンクになっちゃってて。Pistols、Damned、Clash、彼らの曲を聞いてみても、そこにパンクに必須要素のあの荒々しさはあったとしても、曲が中途半端にメロディアスなせいで乗れないという。わかりやすく言うと、ボクは御三家を聞いていても「Death! Death! Death!あの娘にDeath!お前にDeath!」みたいことを呟きながらヘッドバンギングして太陽系宇宙トリップできないということです。Buzzcocksなんかセントジェームスを着た加藤紀子かカジヒデキみたいなツラしたギターポップ小僧が代々木公園かなんかで「アハハハハ、こいつぅ!」ってな笑顔でリッツパーティーでもしながら聞くような爽やかなバンドだし。。(完全にポップバンドな方向に向かってくれていたからこそ好きなだけど。)ContortionsやFrictionくらいまで潔くメロディを削ってくれるとパンクだなと感じる。と、
話が脱線し過ぎました。なんかBuzzcocksは駄目みたいな感じになってしまったけど大好きなバンドです。
そんでは訳した曲の解説をちょこっと。
Ever fallen in loveのほうはGuys & Dollsとかいうギャンブラーと伝道所の娘との恋話を描いたドラマの
"Have you ever fallen in love with someone you shouldn't have"
��君は恋をしてはいけない相手に惚れたことはあるかい?)
という台詞から着想を得て作られた曲らしい。そしてEver fallen in loveの発表日は1978年の9月8日でI don't mindのほうは1978年4月14日。
肝心の歌詞の内容だが、両方の曲の歌詞をみてみるとI don't mindのほうがギャンブラー要素は強い。
I Don't Mind
Reality's a dream
A game in which I seem
To never find out just what I am
I don't know if I'm an actor or ham
A shamen or sham
But if you don't mind
I don't mind
現実は夢
自分が何者なのか絶対にわからないようなゲームだ
自分が役者なのか、下手な役者なのか
祈祷師なのかペテン師なのかわからないんだ
でも君が気にしないというなら
僕も気にしないよ
I'm lost without a clue
So how can I undo
The tangle of these webs I keep weaving
I don't know if I should be believing
Deceptive perceiving
But if you don't mind
I don't mind
完全に迷ってしまった
自分が紡ぎ続けているこんがらがったこの網を
どうやったらほどくことができるんだ
この当てにならない感覚を信じるべきかどうか僕にはわからない
でも君が気にしないなら
僕も気にしないよ
I used to bet that you didn't care
But gambling never got me anywhere
Each time I used to feel so sure
Something about you made me doubt you more
君は絶対に気にしないと賭けていたんだが
僕にとっては賭け事なんてなんにもならなかったんだ
僕が確信を持つといつだって
君の中にある何かのせいで君をますます疑うことになってしまった
How can you convince me
When everything I see
Just makes me feel you're putting me down
And if it's true this pathetic clown'll
Keep hanging around
That's if you don't mind
I don't mind
君が何をしたって君は僕を落ち込ませようとしていると感じてしまう時に
どうやって君は僕を納得させるつもりなんだ
もしこれが事実だったとしたら この哀れな道化師は
君がそれでいいと思うなら僕もそれでいいと思い続けるさ
I used to bet that you didn't care
But gambling never got me anywhere
Each time I used to be so sure
Something about you made me doubt you more
君は絶対に気にしないと賭けていたんだが
僕にとっては賭け事なんてなんにもならなかったんだ
僕が確信を持つといつだって
君の中にある何かのせいで君をますます疑うことになってしまった
I even think you hate me when you call me on the phone
And sometimes when we go out I wish I'd stayed at home
And when I'm dreaming or just lying in my bed
I think you've got it in for me
Is it all in my head is it in my head
君と電話をしてる時だって、君は僕のことが嫌いなんだろうなと考えてしまう
たまに君と一緒に出かけてみても 家にいればよかったなと思ってしまう
眠っている時やただベッドに寝転がっている時だって
君が僕に嫌がらせをしていると考えてしまう
これは僕の妄想なんだろうか
How can you convince me
When everything I see
Just makes me feel you're putting me down
And if it's true this pathetic clown'll
Keep hanging around
That's if you don't mind
I don't mind
I don't mind
補足
この曲の歌詞は冒頭で
A game in which I seem
To never find out just what I am
と言った風に、ゲームという単語がでてくる。更に
I used to bet that you didn't care
But gambling never got me anywhere
と、ベッティングのbet(~に確信を持っている)という単語とgamblingという単語が出てくる。このへんは意味のつながりがある。
あと
I don't know if I'm an actor or ham
A shamen or sham
このへんは英語だと綺麗に韻を踏んでいる。使われている単語の意味も似通っていて綺麗にまとまっている。ただ日本語に訳すとここのニュアンスは失われてしまう。。
hanging around ~の周辺をウロウロする
get it in for ~に悪意を抱く、嫌がらせをするつもりである
Ever Fallen in Love (With Someone You Shouldn't've)
You spurn my natural emotions
You make me feel I'm dirt
And I'm hurt
And if I start a commotion
I run the risk of losing you
And that's worse
君は僕の自然な感情を拒絶する
君を見てると自分が汚れているように思える
だから心が痛む
だからもしも僕が君を好きになってしまうと
君を失うリスクを犯していることになるんだ
そんなのって最悪だ
Ever fallen in love with someone?
Ever fallen in love?
In love with someone
Ever fallen in love? (Love…)
In love with someone
You shouldn't've fallen in love with
誰かに恋をしたことはあるかい?
誰かに恋をしたことはあるかい?
恋をしてはいけない相手に恋してしまったことはあるかい?
I can't see much of a future
Unless we find out what's to blame
What a shame
And we won't be together much longer
Unless we realize that we are the same
僕は先が見えない
僕達にとって何が問題なのか分かるまでは
なんてこった
僕らはこれ以上一緒にいることはできなくなってしまうよ
僕らが同じような状況にいることを僕らが理解しない限りは
Ever fallen in love with someone?
Ever fallen in love?
In love with someone
Ever fallen in love? (Love…)
In love with someone
You shouldn't've fallen in love with
You disturb my natural emotions
You make me feel I'm dirt
And I'm hurt
And if I start a commotion
I'll only end up losing you
And that's worse
君は僕の自然な感情を妨げる
君を見てると自分が汚れていると思えてしまう
だから心が痛むんだよ
それにもし君を好きになってしまうと
君を失うことになってしまうだけなんだ
そんなのって最悪だよ
Ever fallen in love with someone?
Ever fallen in love?
In love with someone
Ever fallen in love? (Love…)
In love with someone
You shouldn't've fallen in love with
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